簡易酸素マスクと形は似ていますが、大きな開口部があるのが特徴です。

その開口部があるため、呼気が抜けやすくCO2の再呼吸を防止します。そのため、簡易酸素マスクに比べ、低流量でも酸素を流すことが可能となります。

また簡易酸素マスク同様、供給される酸素流量は患者の吸気流量よりも低いので、吸入酸素濃度を正確に調節することはできません。表の酸素濃度はあくまでも目安になります。

簡易酸素マスクと異なり、開口部よりストローが入るので、マスクを装着したままストローで飲み物を飲むことが可能となります。また会話も容易です。さらに圧迫感が少ないため、患者の認容性が高いのが特徴です。

吸引時はマスクを装着したままで吸引操作ができるため、動脈血酸素飽和度(SaO2)の低下も簡易酸素マスクと比較すると少ないです。

酸素流量(ℓ/分)吸入酸素濃度の推定値(%)
40
50
1060

文献1より引用

アトムメディカル(株)オープンフェイスマスク(野口撮影)

参考文献

  1. 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 酸素療法マニュアル作成委員会,日本呼吸器学会 肺生理専門委員会編:酸素療法の実際.酸素療法マニュアル,メディカルレビュー社,東京,2017,
  2. スキルアップセミナー 酸素療法の基礎からハイフローまで, 野口裕幸, 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌, 32(2024)3号p.288-292

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