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グラフィック講座の始まり

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(@momotaro)
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結合: 1か月前

ということでVCV,PCVともにどれが人工呼吸器によってアクティブに作られた波形で、どれが計測された波形なのかがわかっていただけたと思う。
VCVでは眼を凝らして必死こいて見る部分は少なく、数値を見る方が多いのだ。反対にPCVでの数値は状態や変化を把握するためのものであって、作り上げるものではない。そして波形は常に観察して把握していく必要がある。特にFlow波形は重要で、圧と時間を与えられた気道と肺が、ぞの特性や状態からなるproductを表現している。
さらに欲をいえばcapno waveも加味して評価判断していけばさらなる詳細把握が可能となるだろう。だからといってPressure waveを省けとは胃っていない。状態把握にはvolumeも加えた4波形を見ていく必要がある。
現在リリース待ちのEtCO2動画でたくさんの患者状況を示しているが、4波形を見ておくことで詳細な状況が把握できたことをあらためて感じた。

先にVCVの圧波形のおおまかな状態を記したが、今後記すPCVに関してはフローの波形の説明をしていく予定だ。時間とPressureを与えて返される状態表現は微分波形であり、時定数の把握と形状評価が重要な要素となる。
呼気時定数を求め、その3倍の呼気時間を・・・・というレクチャーを聴いたことがあるけれど、RMやPEEP titlationでしっかりと整えておけば、吸気、呼気フローともにゼロラインまで戻っていない状態は、患者に自発呼吸があって何らかの異常が発生している状況であり、無理して呼気時間を獲得しようとすると、必ず弊害が生じる。PCVベースであれば呼気時間が少なくなっても、肺内でトラップしても残気量が増えて、次の換気量が減るだけのこと。自発呼吸でその状態を患者が作っていた場合には、そのPatternをスタッフが崩すと元通りにしようと患者が動く。その結果人工呼吸が成り立たなくなり深鎮静で呼吸抑制をかけようとする。鎮静自体はそれで良いが、必要な代償操作を忘れてはならない。なぜ患者はそういう呼吸Patternを発していたのか? 我々は何か代償を講じて、患者の緊張を緩めることはできないものなのか? 

これらの考え方と対処法模索に役立つ材料がフロー波形(とくにPCVで)に多く含まれているのである。

なんとなくとりとめのない文章になってしまったが、次回から波形の解説をしていくことにする。

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(@momotaro)
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結合: 1か月前

先の記述のVCV時の正常とかけ離れた気道内圧波形はPCVユーザーであれば、発生要因を理解しておけば、別段覚える価値のかる内容だとは思えない。

>吸気フローが早いときに最高気道内圧は高くなるがPlateau圧は変わらないという事柄に関しては極端な設定にならない限りその範疇にあるはずだ。
自身の経験、環境で一度患者に対する安全性の優位性や、患者の状態把握性能の良さを知ったPCVユーザーがVCVを選択することは、特殊な環境以外にはありえなかった。)が、考えると意外とその場面はあったが、何故かPCVが選択されていた)
特殊な環境以外でのVCVのグラフィックスは、PCV環境にいる限り、お目にかかることはなくなる。以前なら後から入ってきた新しい医師VCVで換気する場面に遭遇することもあったが、PCVの良さを知ればVCVを選択することも無くなり、そのうち新しく来る医師達もVCVを使う人はほぼいなくなっていた。

 

VCVのグラフィックスを覚える必要はないよ。 再度記すが、発生現象原理を一度理解すれば、その波形の解析はすぐにできる。
webや様々な書物の波形教示は、みぃ〜んなシミュレーター波形か自前(または引用)作成であって、臨床で取得されたものではない(と断言する)

以前行っていたセミナーでは多くの臨床波形を表示してきたけれど、現在の立場ではリーガルやコンプライアンスの縛りで、webinerであまり多くの内容を記せない。(このサイトかネットに残らない勉強会環境であれば提示できる) そのためアカデミーの寺子屋では患者情報が記せないので、必要なかたは営業サイドへリクエスト願いたい。

 

PCV換気におけるグラフィックスであるが、気道内圧波形は制御されたSquare波形なので、自発吸気努力が存在していたり、BILEVELやPC-BIPAPの自発呼吸の存在や、強制換気時ATCがonになっていなければ、波形形状をさほど気にする必要は無いと思う。(逆にいえば前者の際には別途考慮しなければいけない事柄が発生する)

PCVで見るべき波形はフロー波形であり、とくに呼気波形が重要だ。もちろん吸気サイドも大切だが、呼気は呼吸器が仕事をしない時間帯で、患者状態がnativeに表現されているという点で重要なのである。また設定変更時にはすぐにその効果が判定?把握出来る点で重要な波形だ。
でもフロー波形だけで全てを把握できるわけではない、特にcapno waveは重要な相棒である。Pressureやvolumeも大切なパートナーで、全員揃って多くの事柄の把握が可能になる.

 

次へ続く

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(@momotaro)
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結合: 1か月前

PCVでのFlow波形の説明に入るわけだが、先に画像をupしておく。
いくつかの画面のキャプションだが、よぉ〜く見て考えてみよう。どれが正常に近くて、どれが異常なのか。Flow 波形だけを見ても多くの情報は得られない。EtCO2やVolume(つうってもVolumeはflowの積分だから、少し考えればお堂が出来るようになるよ)やPressureも加えて考えてっもらいたい。
さらに波形だけれはなく、各種数値データも考慮してほしい。コンプライアンス、レジスタンス、時間要素、一回換気量と分時換気量をリレーションして考えていくことを薦める(これは自発要素が入ってききた際に、酸塩基平衡や鎮静関連で重要になる)

詳しい説明は後に回すよ(仕事があっからね)

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投稿: 41
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トピックスターター
(@momotaro)
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結合: 1か月前

患者に投与された薬剤の生体内での濃度減衰は指数関数的に減衰する。
人工呼吸で自発吸気努力のない状態でTime cycle式にPressureを施すと、吸気フローは同じく指数関数的な減衰カーブを描く。これが正常な状態である。
肺の特性は圧で表現され、流入する吸気ガスはフローである。故に電気の過度現象と同じく微分特性となり、RC回路の微分波形が描かれる。

示した画像は同じ患者であり、Driving Pressure他は変えずにPEEPだけを変えた状態での比較。適性なPEEPをかけりゃぁ良い状態で過ごせる

(つうぅケース)
左側は吸気時間こそ長めでフロー=ゼロ時間が長かったり、吸気終末にCardiogenic oscillationが混入したりしている。
気道の状態はあまり良くなくて、フローセンサーの違いもあってか、波形は吸気呼気で完全対象ではないが、かなり整っている。しかし呼気抵抗が若干大きめ。

あらかじめLow Flow P-V loopPEEP Titrationは至適と思われる値で施してあったが、この患者のPEEPを外してみると、なんとまぁ ヒデェフロー波形になっちまった。吸気側はτが伸びて、呼気側は低コンプライアンス特性も出てしまった。
コンプライアンスと気道抵抗の測定値をみればわかるが、PEEPをはずすことによって明らかに特性が悪化してしまった。同じdriving Pressureなのに吸気量の減少が著しいでよ(コンプライアンス測定値でわかるってか)  本来PEEPは機能的残気量が増えるのだから、予備吸気量が減って1回換気量も減るはずだよね。(状態が良ければの話)  

(実はこの特性を利用してpeep titrationも可能なのだ9

このように波形や数値にあからさまに悪化状態が示されていても、過去に勤務していた施設でPEEPの気道肺特性改善状態を受け入れようとしない輩がいたのは事実だ。
気道や肺の状態の改善はおわかりいただけたと思うが、もう一点、PEEPを減じたことで一般的には見ることがない特性が発生したことをおわかりかな?
EtCO2
波形の第Ⅲ相初めに、波形が一時的に高くなっているのがわかると思う。これはFlow 波形の呼気側特性を絡めて考えれば、なぜそうなったのかの答えは出てくる。

EtCO2は生体モニターで見てるから人工呼吸器には要らない と言ってるそこのキミ 同時間軸状で他の波形と絡めて考え、対処しなければならないということの重要性が理解してもらえたかな?

 

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投稿: 41
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トピックスターター
(@momotaro)
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結合: 1か月前

前回の添付画像の一部を切り取って透過加工を施して重ねた。元画像のタイムチャートと感度は全く同じで、拡大率もそろえたので、単純比較可能な画像になっている。

各波形を細かな時間軸で見てみるとPressure以外は違いが明確であり、Flow、特に呼気の形状はさらに大きな違いになっている。大奥は波形の大きさが変わっているのだが、呼気フローだけは形状の(細かな時間毎のフロー状態)違いが大きい。 

いつも呼気フローを見よ! と言ってる意味がわかったかな? (龍馬先生も呼気に注意せよと言ってる)

PEEPの有無が気道状態を調整しているために、適正なPEEPであればある程度の指数対数減衰カーブになっているが、PEEPが外されると63.2%τの小さな波形になっている(通常微分τは36.8%だが、敢えて今積分τの63.2%の数値を出しておく。この数値は独自だが、今後ものすごく有用な特性把握数値になってくるよ)

PEEPが外されたことで移動を広げる環境がなくなって、肺の虚脱も増えて呼気量が減少するとともに、単位時間当たりの呼出量も減少してる。そのためコンプライアンスが減少した呼気フロー波形が描かれている。単一で呼気フローだけをみてはいけない。気道や肺の環境が本当に良ければ、過度現象の微分波形同様い吸気と呼気が対称になるのだ。

この波形の場合には対象になっていない。ということで状態はベターとは言えないことは明白だね。

さてEtCO2の波形の第Ⅲ相初期のRese upがなぜ起こったか、それは気道の開存が悪化した際に先に呼出されたエリアは、膨らみにいエリアだったと推測される。それ故気道内圧が呼気にむかって解放され低下して行く際に、我先に気管チューブにむかって排出されていったものと考えられる。

膨らみにくい:V/Qの小さなエリア故、PACO2(PaCO2ではなくalveori CO2ね)が高かったももと推測される。そのエリアが呼出された後にPEEPを施せば普通に開くエリアの肺胞(V/Q 良し)からのCO2が排出されるためにEtCO2波形の第Ⅲ相は下がっている。
PEEPをかけりゃぁこのエリアはしっかり開くので、PEEP=omの際の呼気フローの単位時間当たりの排出量が増加(積分τ時も)しているうものと考えられる。

このような状況の波形はあまり観察されなかった。その理由はというと、人工呼吸導入時に3 breath method step waise RMとLow Flow PV loopでPEEPを最適(?)な設定にできていたからだと思う。ただし吸気フロー波形と呼気フロー波形の対称は必ず求めていたものだ。

 

積分τ(63.2%値)についてはPEEPiの把握もしくは獲得で重要な要素になってくるので、そのときがきたら説明します。

(ここの書き込みに飽きていなかったらね)

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