ごめんごめん、抵抗の式が間違って入力されちまったい
正しくはρ✖️l/S 抵抗率✖️ 長さ➗断面積 ね
別件だけれど、この式から気管チューブ経由での自発呼吸は苦しくなる事が予測されるよね
VCVの基本波形が出ているので、最近気づいたことを一つ。
とある出版社のグラフィックセミナーの振り返り記事より
プラトー圧が、あたかもPIPと同時に出てくるような波形にて紹介されていました。
PIPは最高気道内圧、プラトー圧はPplatoとも表現されますが、ガスの流れがない状態にて測定された波形のなかで、
呼気に転じる前に平になった部分、あるいは呼気に切り替わる直前の値を数値として表します。
そのため、PIPとなった時点では、プラトー圧は不明ですので、誤解のないように。
以上、管理人からでした
VCV換気を行っていて、最高気道内圧(peak inspratory pressure:PIP)を持続継続的に監視把握してる施設、または人はいるかな?
チェック時に記録してるよ、電子カルテにある程度のタイムスパンで自動的に取り込まれているよ、じゃなくて、しっかり目の前で見ているという状態。そんなの絶対にいないよね。
VCVの気道内圧が増減する背景を考えてみよう。
1.徐々にトレンド的な増減
2.一過性、突発的に増減した
気道内圧が徐々に増減する場合は気道や肺胞の変化が考えられる。喀痰や分泌物の貯留(これは咳嗽反射で突発的な気道内圧上昇もある)、気管支の病的変化(気管支攣縮や浮腫)、肺胞の浮腫や間質の浮腫、輸液増加による(過多とは限らないよ)組織の水分貯留によるもの・・・他いろいろな原因が考えられる。
ここで私が思うのは、そんな変化が起きた状態を早急に把握できるかだ。トレンド的に気道内圧が増減している場合、その数値をグラフにリアルタイムで表してでもいない限り気がつかないか、見逃される内容である。2〜3cmH2Oの最高気道内圧の変化などは、ほとんどの施設やスタッフは気にしないだろう。(後に記すが、こおの小さな値の変化はPCVでは大事に表現される)
VCVは換気設定(数値)に対する検査数値結果で管理していると言っても過言ではない。だからPIPの少しの変化は「ふ〜ん そうなの」程度の事柄でしかない。実際に電カル時代でない頃、〇◎記録には毎時のPIPが記録されてはいたが、単純に数値を記録しているだけで何も考察していない状況だった。
アラーム域になるか、または危険域に近づかないと何も気にされることのないVCVのPIPであった。時折「なんか気道内圧が高くなってないかい?」と気にする輩もいたが、それはかなりマシな存在だった。
トレンド的に高くなっていくのは何か起きていることがわかるが、反対に低くなっていく場合には、さらに気にも止められなかった。
ダウンスロープでは回路リークや自発吸気努力の発生(急激な圧低下は別要素なので次スレで記そう)などがあるが、これもトレンド的に記録はされていても、その変動をしっかり把握しているスタッフはおそらく皆無だろう。
数値データだけで把握しようとして、さらに数値データを元にしたプロトコールで事を判断して進めようとするのを否定はしない。しかしその考え方でstudyをして統計的な処理をしようとするから、VCVとPCVでの比較は換気量を同じにして。。。などという論文になってしまう。確かに数値データを合わせなければ学問は成り立たない。でも生体内での動作や換気設定の裏側にあるメリット・デメリットも含めた考察は必要になる(専門科以外を納得させるための証明はかなり難しいけれど)
VCV換気でPIPがスロープ的に変化している場合は、呼吸器以外の生体情報をしっかり把握してほしい輸液、血管作動薬。昇圧剤、降圧剤、体位、原疾患の変化、鎮静度合いetc。それらを観ていけば、気道内圧の緩徐的な変化の理由がわかってくると思う。
このスレの最後に記すが、上記の状態、考察にはレントゲン写真の把握、胸腹部呼吸運動に対する触診聴診視診を行っておくことは大前提だからね。
VCVの気道内圧関して、トレンド的な見方はそれほど必死コイテ見ている人が世間にはいないことを感じ取ってもらったと思うが、トレンド的に見るべきポイントは、PIPの値の変化より吸気ポーズの圧変化を見ておいた方が良い。
PIPの経時的変化は気道抵抗も含めた全体的な変化なので、ピンポイントで原因を探るのは運が良ければ一発で探すことが可能で、出来ないことではないが、多くの場合複合した要因であることが多い。
さらに圧変化そのものは変化しても容認されることもあり、添付図のオレンジ色のような場合をのぞき、急対処を要する事柄にならないことが多い。
(オレンジ色の場合には換気モードそのものを変えるか、鎮静面の考慮が必要になる)
青色や赤色の歳には設定の詰めを行ったほうが無難である(自発吸気努力は発生して供給と吸気努力の整合が崩れている)が、絶対に変えなければいけない事柄ではなく、様子観察でも問題ない(しつこく記すがオレンジ色以外ね)
対してポーズ圧の変化は把握しておいたほうが良い。これはコンプライアンスの変化で、実質的な変化が発生している可能性がある。間質浮腫や右室後負荷が増加するような状態が発生している可能性もありうるのだ。ここで肝心なのはポーズ圧がしっかりと変化しなくなるまでのポーズ時間を設定dしておかなければいけない事だ。plateauに達していないと正確な値にはならない。状態の変化によっては不均等換気の是正に対する時定数が変化することもあるので、吸気ポーズはマニュアルでポーズをかけて、一定圧になる時間を把握して吸気ポーズ時間を設定する必要がある。呼吸器の設定に任せていると変化を見逃すことがあるので、精度の高い測定圧が把握できるポーズ時間を設定してほしい。
とまぁここまで記したが、これらはPCVを使用していれば把握は簡易であったり、多くの変化を容認することもできるので、絶対のVCVよりPCVのほうが状態把握能力に優れていることは確かなことである。
今までVCVの際の気道内圧波形について記してきたが、今度はPCVの際の気道内圧波形について記そうと思う。
PCV時の気道内圧波形は自発呼吸(自発吸気努力)がない限り、方形波をしている事を確認する程度で構わない。なぜなら人工呼吸器が時間と得られる気道内圧を制御して、その形を作っているからなのだ。
要するにその形にするのは人工呼吸器の仕事であって、患者状態に左右されない。
ただしPCVといってもその仲間たち、PSVやAPRVの際(どちらにもCPAPは当てはまる)には患者状態を表しているので観察と評価や考察が必要になる。
これは自発吸気努力がある際には、作られている波形にいろいろな変化が現れ、それはAssist PCVやBIPAPA、BILEVELでも波形に変化が現れる。
眺めるだけで良いというケースはあくまでも時は自発吸気努力のない場合に限るのでご注意願いたい。
さらにはATCやTCがonになっている際には、絶対に注意して観察していかなければならない。その内容他をこれから記していこうと思う。
ところでVCVもVCV+と表現されたり、Auto Flowと表現される換気モードについては、表記こそVCVではあるが、中身はPRVCなのでPCVの仲間で考えていただくことをあらかじめご了承願いたい。