酸素濃度と設定酸素流量が決められているダイリュータを選択することで、吸入酸素濃度が24〜50%の安定した酸素を供給できます。
チューブを酸素源に接続し、医師の処方に適した交換式ダイリューターを選択して蛇管に取り付け、酸素源に接続したチューブを接続します。処方された酸素流量をセットし、酸素が流れていることを確認したら、マスクを患者に装着します。
加湿が必要な場合は、ダイリュータに加湿カップを取り付けます。(図1)
なお、ダイリュータで設定できる酸素濃度はメーカーにより異なります。一例をご紹介します。(表1)
Ⅱ型呼吸不全のように、安定した酸素濃度を投与したいようなケースで用いられます。
カラーコード | 酸素濃度 |
ブルー | 24% |
イエロー | 28% |
ホワイト | 31% |
グリーン | 35% |
レッド | 40% |
オレンジ | 50% |

ベンチュリー効果とは、流体が狭い出口を通過する時に、流量が加速して、圧力は低下する現象で、図のように酸素を流している管の先端が狭くなっているとき、流量は加速し、同時に周辺の圧力が低下します。そのため、横についている穴より周辺のガスが取り込まれ、空気と酸素が混合し、総流量となって患者に投与されます。

参考文献
- 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 酸素療法マニュアル作成委員会,日本呼吸器学会 肺生理専門委員会編:酸素療法の実際.酸素療法マニュアル,メディカルレビュー社,東京,2017,
- スキルアップセミナー 酸素療法の基礎からハイフローまで, 野口裕幸, 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌, 32(2024)3号p.288-292
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